日本の医療制度の仕組み

医療事務の知恵袋

医療事務スタッフが活躍できる場

大きな病院では全職員の10~20%が医療事務スタッフです。職員数が100人いたら10~20人くらいは、医療事務スタッフがいないと病院が回りません。各々が作業を分担して、効率的に業務をこなしていきます。

病院の組織は院長をトップに診療部門、看護部門、薬剤部門、求職部門、事務部門で構成されています。診療部門は内科、外科、小児科など各科に分かれており、看護部門は病棟、外来、手術、救急などに分かれています。

医療事務スタッフも一般的には受付、レセプト業務、外来クラーク、病棟クラーク、医療秘書の5つに大きく分かれています。

逆に日本の医療機関の約60%を占める診療所では医師1人に対して、1人は必要です。幅の広い業務をこなす、オールマイティな能力が必要です。

個人で開業することが多い歯科診療所、病院で発行される処方箋を扱うと調剤薬局でも、医療事務スタッフの人手を欲しています。

最近ではチェーン展開するドラッグストアに調剤薬局を併設しているので、医療事務の採用にも積極的です。コンビニでも薬が販売できるようになると、その需要はますます増えていくでしょう。

3つの医療保障制度が国民を守る

日本は国民皆保険制度が実施されており、国民全員が何らかの医療保険に入っている状態です。国民健康保険と社会保険の2つに分けられます。

国民健康保険は自営業者やその家族が被保険者として加入しています。社会保険はサラリーマンや公務員、その家族が勤務先の健康保険組合や共済組合に加入していいます。

医療機関で被保険者に治療が行われると、被保険者は原則3割の負担金を医療機関に支払います。この負担金の請求を行うときに提出する書類がレセプトです。

さらに被保険者は保険料を保険組合に支払っています。保険組合は審査支払基金に医療費として支払い、政府の保証金と合わせて、医療機関に回ります。

また、医療保障制度は社会保険と国民健康保険からなる医療保険だけではなく、後期高齢者医療、公費負担医療があります。

後期高齢者医療は2010年現在、75歳以上の後期高齢者と65歳以上の前期高齢者からなる独立した医療制度です。これは都道府県単位で保険料が決定します。

公費負担医療は母子保護法、児童福祉法、障害者自立支援法、生活保護法、精神保健福祉法、戦傷病者特別援護法からなる、医療費を公費で負担する制度です。

日本の医療は急成長している

以前は医師が主導で診察が行われ、患者はほとんどを意見を言えませんでした。一方的な治療が続いたり、2~3時間の待ち時間も当たり前、入院患者の生活は快適とは言えません。そこで患者さん自身が中心となる医療改革が行われます。

まずは医師が患者に病状と治療の内容を説明して、きちんと同意を求める「インフォームドコンセント」です。これはサービスではなく、医師の義務であり、患者にも知る権利があるといった考え方が広まりました。

続いて、治療を担当している医師ではない別の医師に診断してもらう「セカンドオピニオン」も浸透してきました。同じ診断結果を確認することで、安心して主治医の治療を続けられます。

「電子カルテ」の普及も医療現場で急速に導入されています。パソコンがあれば、いつでもどこでもカルテが見られるので、他の病院同士がネットワークで繋がります。保管場所も要らないですし、データのバックアップもできます。

また、最近では「医薬分業」が成熟してきました。病院からは処方箋だけを受け取り、調剤薬局で薬を受け取ります。これは調剤薬局が患者さんを管理して、複数の病院から同じような薬が重複していないかチェックできるメリットがあります。

今後、頻出キーワードになるのは「ジェネリック医薬品」でしょう。ジェネリック医薬品は新薬の特許が切れた後に、別の製薬会社がローコストで製造する類似の薬です。政府は医療費を抑制するために、ジェネリック医薬品を推奨しています。



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